私は高杉晋作

頭がおかしいと言う人が「頭がおかしい」

【頭が良い?】橋下徹が論理に長けた天才に見える人への警告

約 7 分

橋下徹という男をご存知だろうか?

 

f:id:zyunn14641:20161120120735j:plain

 

バラエティー番組から都知事になり、市長を経て今はタレント活動をしている人だ。

 

 

最近では、総理大臣になって欲しい人として小池百合子氏と共によく名前が挙げられる。

gendai.ismedia.jp

 

私はテレビを見ないので知らないのだが、テレ朝に帯番組があるようだ。

内容としては橋下徹さんがあらゆる論客を「論破」するもので随分と人気らしい。

 

爽快なのだろうか。。。

 

 

 

ただ、橋下徹さんを「何かやってくれそうな気がする」「頭がいい。天才だ」「元弁護士ということもあり信頼できる」といった考えに対して私は警告をしなくてはいけない。

 

 

 

バラエティ番組で出て話している分には私は別に嫌いでもないのでいいかなと思うが、国を背負う政治家に再度なるようなことがあってはならないと考えている。

 

 

今日は、橋下徹さんのやり口とその問題点の危うさについて書いていきたい。

  1. 橋下徹さんのやり口(論理の組み立て)
  2. 橋下徹さんに対する世間の誤解
  3. 橋下徹さんを「すごい」「天才」と思うあなたは冷静になった方がいい

*タレントとしては別に嫌いではないし、むしろ好きな方である。

 

 

1.橋下徹さんのやり口(論理の組み立て)

「ハシズム」という言葉が毎日新聞などがキャッチコピーとして橋下徹さんの批判として盛んに一時期使用していた。

 

 

実は、あの指摘は間違っていないのだが、そういうふざけた言い方をすることで世論は逆に橋下徹さんの信仰をより深めてしまった。あれはメディアの失敗であったと言えるだろう。

 

 

実は、橋下徹さんのやり口は大阪都構想を見ていればそれが明確であるが、完全にスターリンやヒットラーとやり方が同じなのである。

 

そのやり方とは全体主義運動へと人を巻き込むというものである。

 

f:id:zyunn14641:20161120121957j:plain

 

 

f:id:zyunn14641:20161120122005j:plain

 

こういうビラが大阪都構想の選挙の際には使われていたのだが、まさにこの「大阪都構想」という抽象概念を人々の前に置く選挙活動は、ナチスの展開していた全体主義運動と同一の特徴なのだ。

 

イデオロギーは常に、前提からの展開によって全てを説明するためには一つの観念があれば充分であり、全てはこの一貫した論理的演繹の過程の中に含まれている以上経験などは何も教えないという仮定に立つ。

ハンナアレント『全体主義の起源』

 

 

そして、大阪都構想が全体主義運動の特徴であると言えるもう一つの大きな特徴が「大阪都構想」自体が説明の手段になっているということも挙げられる。

 

あるイデオロギーの主題をなす<観念>は、精神の目で捉えられたプラトンの永遠的な本質でもカントの言う理性の調整的原理でもなく、説明の手段となってしまっている。

ハンナアレント『全体主義の起源』

 

 

「君たちはバカでわからないかもしれないけど、これが素晴らしいということを察して賛成してください」というのが橋下徹さんの大阪都構想における主張であり、そこに魅せられた人がいたのである。

それ故イデオロギー的思考はわれわれが五感によって知覚する現実から解放される。そしてこの思考は、すべての知覚し得る事象の陰に隠れて、その隠れ場所からそれらを支配している<より真実な>現実があると主張する。われわれがこの現実を認識することができるようになるためには第六感が必要だというのである。

ハンナアレント『全体主義の起源』

 

 

 

実は、橋下徹さんは慰安婦についての問題発言により好感度を下げて大阪都構想は失敗したものの、大阪都構想という概念自体を否定した選挙ではなかった。

 

 

おそらく再び何らかの形で政治の世界に出てきた時に大阪都構想含め類似の全体祝儀運動が繰り出されるのではないかと不安でならない。

 

 

我々は、内容が荒唐無稽のことしか言っていないということにいかに気づくことができるかが求められている。

 

 

大阪都構想に賛成した人に大阪都構想が何かを聞いて説明できる人がどれほどいるのだろうか?

 

 

2.橋下徹さんへの世間の誤解

ここでは、橋下徹さんに対する世間の誤解を少しだけご紹介したい。

素人目で恐縮だが、大きく分けて2つある。

 

 

一つ目は、冒頭にも触れたが「弁護士」だから信頼できるというものだ。

 

意識されてはいないかもしれないが、橋下徹さんが信頼されている理由の一つに「弁護士」という肩書きが挙げられる。

 

 

というよりこれが橋下徹さんの人気の原動力であると言ってもいい。

 

 

「弁護士という職業は正義感が求められ、全体主義運動につながるようなことはない」

 

と真面目に申し立てる知識人と呼ばれる人もたくさんいるくらい弁護士という職業はそれほどに信頼感が高い。

 

 

 

ただ、その認識が愚かであることを歴史に学ばなくてはならない。

ロベスピエールという人物をご存知だろうか。

f:id:zyunn14641:20161120124016j:plain

 

フランス革命があった後に恐怖政治を敷いた男なのだが、彼は史上初のテロリストとも言われている。(各種サイトに記載)

 

 

度々粛清を実行したことで有名だが、この人の職業をご存知だろうか?

 

 

「正義の味方」であるはずの弁護士である。

 

蓋を開けてみれば、ただの急進派左翼だったのだ。

これが「正義の味方」なのだろうか?

 

 

 

ちなみに弁護士だから信頼できないと言いたいのではないことに注意していただきたい。

私が言いたいのは弁護士という職業だから信頼できるというのは全くのデタラメであるということだ。

 

 

 

もう一つ大きな誤解がある。

それは、「橋下徹=保守」という図式だ。

 

 

これはおそらく安倍晋三総理や石原慎太郎氏などと交友があったことからきたものだと思われるが、実は安倍晋三総理も石原慎太郎氏自体も保守ではない。

 

それゆえに「橋下徹=保守」という図式も成り立たない。

 

 

例えば、安部さんが保守だと思っている人に卑近な例を挙げたい。

 

現在、話題になっているが、農協を騙し、TPPを全力で推し進めることで日本の農業を裏切ったがあれが保守と言えるのか?

 

 

「農協がクズだから仕方ない」という人のためにもう一つ例を挙げよう。

 

 

配偶者控除の廃止による家族制度の破壊を目論む人がどう説明すれば保守なのだろうか?

 

 

*変化を起こすことを悪いと言っているのではないので、注意していただきたい。ただ、安倍晋三の政治のやり方がどう考えても保守とは言えない諸相であることをお伝えしたいだけだ。

 

 

 

橋下徹さんに関しても「首相公選制」「参議院の廃止」といったことをよく唱えているが、保守とどう考えれば言えるのであろうか。

 

保守派が合理的でないのは当然なのだ。むしろそれは合理的であつてはならぬ。保守派が進歩や改革を嫌ふのは、あるいはほんの一部分の変更をさへ億劫に思ふのは、その影響や結果に自身が持てないからだ。

福田恆存『保守とは何か』

 

 

伝統を破壊するというふうに向かっているようにしか私には見えない。

 

3.橋下徹さんを「すごい」「天才」と思うあなたは冷静になった方がいい

私は橋下徹さんを叩きたいのではなく、彼を例に民衆の政治に対するさらなる冷静さの必要性について訴えたいだけだ。

 

どれほど現実をないがしろにしようが、かれらにならそれを受け入れさせることができるのだ。・・・

理解力を欠いていることによって、彼らは、正気でいられる。

ジョージオーウェル『1984』

 

おそらく橋下さんや安部さんを批判すると出てくるのが「対案を出せ」というものだと思う。

 

この「対案を出せ」について言いたいのが、「政治」というものの複雑さを知れという返答である。

特にせっかちな人々を相手にする場合、要約を手にしたプログラム人間が、常に優位に立つものである。・・・しかし、イデオロギー的なスタイルの政治の場合、その見かけ上の最もらしさがどんなものであろうと、それと結びついた政治的活動の説明の欠陥は、それが信じさせようとするたぐいの知識や教育が、社会の整序化への配慮という行動を理解する上で十分であるかということを考察するときには、次第に明らかとなる。

・・・伝統の持つ複雑さは、縮約の過程で脇の方へ押しやられ、全く重要性をもたないものと受け取られてしまう。

マイケルオークショット『政治における合理主義』

 

オークショットのこの言葉は、まさに「大阪都構想」の諸相を説明しており、仮にあの場で可決されても大阪は変わらなかったことを予想させるものである。

 

 

「対案」というのもまたイデオロギー化であり、真に政治に取り組もうとするものは「対案」を出せにすぐ答えることを拒否するものである。

 

 

繰り返しになるが、橋下徹さんの「論破」が好きな人はほんの少しだけ冷静にな流べきではないかと思う。

 

f:id:zyunn14641:20161112230259j:plain

Amazon CAPTCHA

 

 

 

Comments & Trackbacks

  • Comments ( 2 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 橋下の言葉のマジックに騙されるなって言いたいの?
    この記事書いた奴アホなの?www

    まず何が危険なのか具体的に書いてない。都構想のビラや各国の独裁者の思考と比較したりしてるだけ。

    それに現状の選挙でも各政治家の公約を理解している人ってどの位いるんだろうって事をただ橋下に例えて言ってるだけ。
    思想家気取りかな?それとも妄想癖の左翼かな?

    こんな糞みたいな記事では誰も納得しない。

    • 辛辣なコメント頂きまことにありがとうございます。
      おっしゃる通り何が危険かは具体的には書いていないのかもしれません。そして私がここに書いていることは必ずしも正しいとは考えていません。

      ただ、危険というのは「取り返しがつかない段階」において気づくことが少なくなく、必ずしも危険が特定できた段階で判断することが善とは限らないと考えています。

      ちなみに、こちらの記事は、橋下さんを批判することが主目的ではなく、見ている側の冷静な視座の必要性を書いているだけのことです。

      フーコーが『言説の限界』で指摘したように「自由」という言葉を提げた社会が監視社会になったように目の前に現れているものが必ずしも一般的理解や個人の理解とは一致しないことが多々あります。

      「改革」が「破壊」となった例は歴史上数多く、相手の言葉を鵜呑みにすることは危険で、常に思考することが求められるということを本位としております。

      コメント主さんに一点苦言を呈するとするならば、言葉遣いはともかくとして、「誰も」納得しないというのは些か傲慢で、「私は思います」というにとどめるべきではないでしょうか。それこそあなたは事実を「全員」から確認できたのでしょうか。

      そうは言いつつ私も別に全員から受け入れられることを望んでこれを書いているわけではありませんので、コメ主さんのような納得しない方がいることは世の中として正常な姿だと考えています。

Leave A Reply

*
*
* (公開されません)