私は高杉晋作

頭がおかしいと言う人が「頭がおかしい」

「おまえは頭がおかしい」と言われたら喜べ

約 6 分

「君は頭がおかしい」

 

 

そういう診断を学校、会社、病院でされたことがある人がいるかもしれない。

 

 

 

ちなみに私は、学校と会社で言われたことがある。

 

ただ、この「おかしい」という言葉に屈してはダメだ。

往々にして、奴らのほうが病名がついていないだけで状態は悪い。

 

 

 

 

今日は現代をむしばむ病について書いてみた。

 

 

 

1.「あなたはおかしい」の起源

 

歴史というものはそれについて語られる際に概ね近代とそれ以前という分け方をすることが多い。

 

 

 

産業革命、民主主義などなどが隆盛を始めたことから、歴史上大きな変化があったといわれているようだ。

 

 

 

 

 

ただ、これらは個別的具体例でしかない。

 

 

本質は、有る一つのことに端を発している。

 

 

 

 

 

オルテガはこう述べる。

 

そのことの善し悪しは別として、今日のヨーロッパ社会において最も重要な一つの事実がある。それは、大衆が完全な社会的権力の座に座ったという事実である。

『大衆の反逆』

 

 

 

「大衆」という人種にあらゆる力が集まった時代なのだ。

 

 

 

 

大衆とは何なのか?

 

大衆とは善い意味でも悪い意味でも、自分自身に特殊な価値を認めようとはせず、自分は「すべての人」と同じであると感じ、そのことに苦痛を覚えるどころか、他の人々と同一であると感ずることに喜びを見出しているすべての人のことである。

『大衆の反逆』

 

 

 

 

 

オルテガの分析を踏まえれば、みんなと同じであることが「正しい」と考える人達に権力のすべてが集まったということになる。

 

 

 

これは、近代以前ではそうではなかった。

少数であることが「喜び」とされていたからだ。

 

 

その「少数者」があらゆる領域から駆逐されたのがこの近代以降のことである。

 

 

オルテガは以下のように言う。

 

大衆はいまや、いっさいの非凡なるもの、傑出せるもの、個性的なるもの、特殊な才能を持った選ばれたものを席巻しつつ有る。すべての人と同じでない者、すべての人と同じ考えかたをしない者は締め出される危険にさらされているのである。

『大衆の反逆』

 

 

 

ここまで言い切るオルテガに惚れ惚れするが、「学校」「会社」などは「すべての人」が同じでなければ許されないコミュニティである。

 

 

 

だからあなたは苦しいのだ。

 

近代以降のあらゆる領域において権力が「大衆」にうつったことがすべてのあなたの苦しみの起源なのである。

 

 

 

残念ながらあなたは「すべての人」にあなたは含まれていない。

 

ところがこの「すべての人」が真に「すべての人」でないことは明らかである。かつては、「すべての人」といった場合、大衆とその大衆から分離した少数者からなる複合的統一体を指すのが普通であった。しかし、今日では、すべての人とは、ただ大衆を意味するにすぎないのである。

『大衆の反逆』

 

2.大衆は堕落する

大衆は権力を持ってもそれをろくな使い方をしない。常に堕落する。

 

 

 

大衆の勝利が最も顕著である国々の社会的な生を観察してみると、それらの国々では、驚くべきことに政治的にはその日暮らしをしていることに気づく。これはまったくもって奇怪な現象である。・・・

『大衆の反逆』

 

 

 

明快な未来像を示さず、未来を明確に予告せず、その後の発展を想像しうるようなものの始まりとしての姿をとっていない。要するに、生の設計も計画もなしに生きているのである。

『大衆の反逆』

 

ここのオルテガの示唆は興味深い。

 

 

ここでは、政治の話をしたいのではないので、身近な視点から話をすすめる。

 

 

例えば、「インターネット」

 

 

あれは、権力の大衆への移行を最も顕著に示した例だが、大衆の多くは自らの退廃的生活を加速する形でしか使えていない。

 

 

Youtubeで時間を忙殺する

SNSで時間を忙殺する

LINEで時間を忙殺する

 

 

スマホやインターネットを自らの知を高めることに使えている人間などほぼいない。

 

 

 

 

電車に乗っていれば、そのほとんどが退廃的快楽に身を投じ、「終わった人間」という面構えである。

 

 

 

 

オルテガが現代に生きていれば、このインターネットの存在について自らの論の妥当性に改めて自信を持ったであろう。

 

 

 

 

3.これからの時代の生き方

 

あなたには「すべての人」に対する違和感があったからこそ、今「病気」「狂人」という認定を受けている。

 

だが、もう相手にしてはいけない。

 

 

 

オルテガは以下のように言う。

 

ものごとに驚き、不信を抱くことが理解への第一歩である。それは、知的な人間に特有なスポーツであり、贅沢である。だからこそ、知性人に共通な態度は、驚きに瞠った目で世界を観るところにあるのである。しっかりと開かれた瞳にとっては、世の中のすべてが不思議であり、驚異である。

『大衆の反逆』

 

 

あなたは「まともな人」であるがゆえに、「異端」なのだ。

喜ぶべきだ。

 

 

 

 

 

 

原宿のパンケーキに行く人間

白木屋で日夜「飲み会」という形で時間を塗りつぶす人間

話の話題が「性欲」にまつわるものしかない人間

 

 

 

 

こういう人間が世の中では「まともな人」とされている。

 

 

そして、こういう人が「付き合いのいい人」「面白い人」「いてて楽しい人」なのだからまともな人間がついていけないのはある種当たり前である。

 

 

もう「病気」でよくないか?

 

 

 

 

 

あなたは平均人がもつ価値観をもてなかったのだ。

一度疑いを持ってしまったらもうそれは晴れない。

 

 

 

 

 

 

 

基本的に大衆というのは「堕落」するのが得意技なのである。

そして、それを全員に強いるキチガイなのである。

 

 

 

オルテガは大衆というキチガイの特徴として以下のように述べる。

 

・ ・・理由を示して相手を説得することも、自分の主張を正当化することも望まず、ただ自分の意見を断固として強制しようとする人間のタイプが現れた。

『大衆の反逆』

 

 

 

 

「お前頭おかしい」

「お前は病気」 

 

 

そこに理はない。

ただ、「すべての人」という分類から外れたがゆえの大衆に拠る診断なのだ。 

 

  

 古代賢者はあなたの味方だ。

 

 

 

あなたは正しいと認められる日まで強く生きてほしい。

 

 

 

 厳しい時代だが、なんとか生き抜こう。

 

 

古典はあなたを救う

 

 

おもしろきことなき世をおもしろく

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