私は高杉晋作

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

私は高杉晋作

頭がおかしいと言う人が「頭がおかしい」

「労働」している人間に「あなたは将来何をしたいですか?」と聞いてはいけない

 ダークスーツの就職活動生をよく見る中で、今日は、表題のことについて考察してみた。

 

 

 

就活生がもし読んでいたら、面接官が「10年後なにをしたいですか?」に対して以下の様に答えてほしい。

 

 

 

ハンナアレントが述べる労働の概念によるとプロセスの目的化こそ会社においては最も価値ある人材とされるため、日々場当たり的に仕事をすることで会社に貢献します」と

 

 

 

 

これが「優秀な」労働者の回答である。

 

 

———————————————————————————————————————

 

1. 労働者は「目的」があってはいけない

 

改めて言うと「労働者」に「あなたが会社でしたいことはなんですか?」を聞くことはタブーである。

 

 

なぜなら、「労働」においてはゴールを設定することは「労働」自体の長所を損なわせるからである。

 

 

 

というのも「労働」というのは「何らかのプロセス」に組み込む所業のことを指すからだ。

 

 

 

 

 

だから、「何がしたいですか」と聞くのは企業が長く働いてほしいと考える場合不適切な質問といえる。

 

 

 

 

「営業したいです。」

マーケティングしたいです」

 

といった嘘800が並ぶだけだ。

 

 

 

 

 

なぜ嘘800か?

 

 

 

 

それは簡単で、「絶対お前そんなこと昔から思ってなかったよな!?」という質問に答えられないからである。

 

 

「終活セミナー」という頭の悪い会合で仕込まれただけである。

 

 

 

 

 

 

話を戻そう。

 

資本論』で有名なマルクスは、労働を以下のように定義付けた。

 

 

 

「人間による自然との新陳代謝」

 

 

 

 

どういうことか?

 

 

 

詳細に述べると新書が書けてしまうので、端的にマルクスの意図をまとめる。

 

 

 

 

 

「人間が自然の一サイクルの中で代謝される」というのは、

 

 

個人が「労働者」になる過程で「プロセスへの埋没ができる人間となること」を意味する。

 

 

 

 

 

 

会社員とは「全員がプロセスに従事する生き物」なのだ。

 

 

 

 

だから、例えば、「俺があのビルを立てた」「俺が1億円の契約をとった」といった事はありえない。

 

 

それは、100分の一いや1000分の一レベルでの分解した有る一点でしかない。

 

 

 

クリームを塗っただけで「俺はケーキを作った」とほざいているようなもの。

 

 

 

 

2.すべての個人をプロセスに組み込ませる意味

 

 

そんなことわざわざしてどうすんの?という疑問が湧くかと思う。

 

 

 

 

「労働」を至上の価値とする理由は以前のべたが「生産性」の一点に目標を絞るからだ。

 

 

 

 

一人で、営業も企画もマーケティングも経理もやったら生産性が落ちてしまう。

 

 

 

 

つまり、利ざやのでかさを追求するために、個人の作業を極小化し分業化を推し進めることが会社の「合理性」である。

 

 

 

 

だから、分業を推し進めた結果生じる個別の労働者の虚無感に配慮することはない。

 

 

 

 

 

マイケル・オークショットは『政治における合理主義』の中で、 「あることが合理的かどうかは目的次第で変わる」と述べた。

 

 

 

 

なるほど。 資本主義という利ざやの追及が命とされる社会では、「労働」による作業の分解を行い「生産性」を向上させることは理にかなっているということか。

 

 

 

 

 

 

以下はアレントの述べる「働くこと」に対する洞察だ。結構面白い。

 

 

近代になって重点が「なに」から「いかに」へと移り、物自体から制作過程へと移動したことは、この上ない仕合せというわけにはゆかなかった。このように重点が移動したために、製作者としての人間は、・・・・・固定した永続的な標準や尺度を奪われた・・・。

 

 

 

冷静に考えれば恐ろしい話である。

 

 

 

3.目的を持つことを許すカルチャーの会社を探すべし

 

そうはいっても日本には数少ないが人生の目的を持つことを許容するカルチャーの会社は有る。

 

 

あなたが 社外にしたい目的をもって人生をいきたい場合、その会社に行くことをおすすめする。

 

 

 

「御社でマーケティングで〜がしたいです」 「御社で営業部に行き〜したいです」 といった思ってもないことをいうと互いに不幸になる。

 

 

 

 

ただ、考えてみれば、面接している側がプロセスに埋没している人間の場合、これこそがまぎれもない真実に聞こえるのかもしれない。

 

 

 

「プロセスが目的」の人生を送ってる人間のほうが世の中には多い。

 

 

 

 

 

激安居酒屋で馬鹿みたいに時間を使える人間などはその典型である。

 

わたしからすると「どうしてこんなにアタマが悪いのか?」と思ってしまうが、多くの人は疑問を持たない。

 

 

 

 

 

 

だからこそ、会社選びにおいては、「自分がプロセスに埋没したいか否か」でふるいにかけてほしい。

 

 

 

 

 

おもしろきことなき世を面白く

f:id:zyunn14641:20160604194134j:plain

増補版 政治における合理主義 : マイケル オークショット, Michael Oakeshott, 嶋津 格, 森村 進, 名和田 是彦, 玉木 秀敏, 田島 正樹 : 本 : Amazon

 

 

f:id:zyunn14641:20160504180202j:plain

 

Amazon CAPTCHA