私は高杉晋作

頭がおかしいと言う人が「頭がおかしい」

JTと官僚のたばこ利権を知る

約 7 分

あなたはタバコを吸うでしょうか?

 

 

 

吸う方にとっては、随分と昨今は生きづらい世の中になりました。

オフィス内全部禁煙なんてのは至極当たり前で、禁煙を試みる人も増えたようです。

 

 

 

 

実際に、喫煙率と販売本数ともに減少しています。

2003年に27.7%あった喫煙率が2011年には20.1%になっています。

販売本数も1997年には3280億本だったのが2012年には1951億本になっています。

 

 

 

このデータだけを見ると「タバコを販売している会社はさぞかしい苦しいだろうな」と思ってしまいます。

 

 

 

 

 

日本でタバコを販売しているJTの経営状況を見てみましょう。

どうやら苦しいどころかその真逆です。

 

14年3月期(通期)の売上高は同11.7%増の2兆3680億円、営業利益は同18.7%増の6320億円、純利益は同20.8%増の4150億円となり、営業利益、純利益とも過去最高益を更新する見通しだ。(Bussiness Journal, 2013/12/29)

 

 

 

なぜなのか?

「最近冷凍食品や飲料売ってるしそれが理由じゃない?」と私は、最初思っていたのですが、全売上の16%〜17%程度です。

 

 

JTという会社がどういう会社なのか少し興味がわきませんか?

本日は、参議院議員の松沢成文先生の著書をつかって3構成でまとめてみました。

 

 

1.JTという会社を知る

 

2.JTと官僚の利権構造を捉える

 

3.JTの何がまずいのか(まとめのまとめ)

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http://www.amazon.co.jp/JT、財務省、たばこ利権-~日本最後の巨大利権の闇~-ワニブックスPLUS新書-松沢-成文/dp/4847060644www.amazon.co.jp

 

1.JTという会社を知る

JTは、中曽根内閣で、専売公社の民営化する過程で誕生した株式会社です。(1985年)

 

この会社の大きな特徴は2つあります。

 

 

まず一つ目が、海外事業が約50%近くの割合を占める超グローバル企業なのです。

(2013年3月期)

 

いかにもthe日本企業っぽいJTがどうしてここまで海外で成功できるのか。

その答えは、海外の会社のM&Aを積極的に実施しているのが理由です。今やJTグループだけで200社はある超巨大企業となっています。

 

 

 

また、日本で歴代最大のM&Aを実施した企業は、実は、「ソフトバンクによるボーダフォン買収」の1兆9000億円をおさえて、2兆2000億円でイギリスの巨大タバコ会社を買収したJTなのです。

 

 

これが、冒頭の国内で販売が縮小しつつあるのに、売上が過去最高を記録し続ける理由です。 

 

 

 

 

そして二つ目は、元専売公社ということもあり普通の会社とは随分異なり法律のもと経営が行われます。

 

 

例えば、JT法では、3分の1以上の株を政府が保有することが規定されています。現在も財務大臣が33%保有しており、筆頭株主です。

 

 

 

また、たばこ事業法というものがあり、「日本におけるタバコの全量買い付け」や「JTによるたばこの製造独占」「財務大臣による小売価格の決定」「小売販売業の財務大臣による許可」などを認めています

 

 

 

 

 

 

これら二つの特徴から、JTという会社がどういうものかが見えてきます。

1.「なぜか海外でM&Aを多数実施できるほど圧倒的な資金力を保有している。」

2.「その理由の1つとして国の法律のおかげで市場を独占出来る会社だからであり、国内で高い収益をあげられることができる。」

 

 

国に守られる必要がないのに、未だに強く守られていることで、荒稼ぎでき、世界市場のパイをどんどん増やしていくのです。(中国の国営企業と大差なし)

 

 

このぶくぶく肥えていく企業と国が仲良しなのは資本主義の競争原理に反しているというのが著者の最大の問題意識です。(世界中から非難の対象となっているようです。

 

 

 

 

しかも、ここまでつながっていると、とても怪しい匂いがしますね。

 

 

 

 

2.JTと官僚の利権構造を捉える

 

財務省が筆頭株主ということは、財務省傘下の企業といってもよく、財務省はJT次第でとても潤う事になります。

 

 

たとえば、著者の調べによると、JT株の配当だけで、毎年300億円が財務省に入ります。このドル箱を手放すような行為となる禁煙政策をすることは避けようとすることになります。

 

この官民癒着構造のため、日本での禁煙運動は、外国に比べて遅れるわけです。

(冒頭たばこ離れを記述しましたが、諸外国ではもっと禁煙が進んでいます。)

 

 

そしてその300億円の使途のうちわけが天下りの布石となります。

300億円のうち200億円が財政投融資に使われているのです。

 

 

 

この財政投融資というのは名前は健全そうですが、著者によると、将来の天下り先となる公益法人などに札束をつかませておくというものです。(P87)

 

 

*本件とはそれますが、著者によると、国は、NTTや日本郵政、成田空港、首都高、東京メトロなどの大株主で、いろんな省の担当大臣もついています。(ここらへんも天下りの臭がしますね)。

 

 

これと並行して民間のノウハウを活用するという建前の元作られた官民人事交流法(2000年)により、天上がりというものが行われます。

(毎日新聞,2001/3/31)

この法律でJTの社員が多数官庁に派遣されたようです。

JTへの官僚の天下りはもちろん双方向的に蜜月を得る関係が完成しているのです。

 

 

 

著者によると特に、国のタバコ政策の重大な領域を担当する部署にJTの社員がはいるということがおこなわれており、これは官民癒着を示す証拠以外の何物でもないと述べています。(P119)

 

3.JTの何がまずいのか(まとめのまとめ)

 

JTの何がまずいのかが少し見えてきたかと思います。

 

1.民営化したにもかかわらず、国内でのタバコ販売独占を許可(事実上の国策企業)。

2.しかし、保護するべき対象とされていたが、海外でM&Aを大量に実施できるほど潤沢な資金を保有。

3.JTそのものだけでなく、公益法人などへの官僚の天下りも助長。

4.タバコに関する政策のボードをJT社員が握っていること。

 

 

自由主義経済にあって、このJTと官庁の癒着を切り離す必要がありますね。

ただ、一国民では正直なにもできないというのが、現実です。

 

こういった松沢議員のような事実を伝えてくれる方についてよく知り、代表制のなかで、支援していくということが大切だと思います。

 

 

 

 

 最後に私個人の意見も含むのですが、テレビから情報を得ることについて書きたいと思います。

 

政治家がテレビで「既得権益の打破」「天下り防止」というふうに松沢議員同様いいますが、抽象論だけで、こういったJTのような具体例に触れません。

 

 

 

そのため、我々としては、なんか悪い奴らがいるんだなという程度の理解で終わってしまいます。

 

これは政治家があたまが悪くてよくわかっていないというのではありません。 

 テレビのせいなのです。

 

テレビは、スポンサーの悪口を言うと資金源がたたれてしまい潰れます。

つまり、スポンサーの奴隷と言っても過言ではありません。スポンサーに不都合な情報は流れてきません。

 

 

 

例えば、ニュースの番組にJTのような企業が付けば悪口を言おうにもストップされることは想像に難くありません。

 

 

実際、著者によると「報道ステーション」「FNNスーパーニュース」「Nスタ」などの報道番組のスポンサーをJTが務めています。(P169)

 

実に恐ろしい。 

 

 

 

まとめると、テレビを見ているだけでは事実が何も見えてこないのです。

だから、広告媒体に極力依存しない読書で「事実を知る」ということをしてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

長文お読みいただきありがとうございました。

 

PS

関連書籍

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*ただ、苫米地先生にハマり過ぎるとまずいので注意

 

 

 

 

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